船内では、いくつかの場面で、独特な用語が使われる。
そういう用語をきちんと意識すると、クルーズ旅行がもっと楽しくなるんじゃないかな。
右舷、左舷
日本語では、うげん・さげん、と言うけれど、
船内用語では、
右舷→「スターボードサイド(starbord side)」
左舷→「ポートサイド(port side)」
と言う。
昔、舵はかならず右舷についていたため、
操舵する舷「スティアボード(steer board)」と呼んでいたが、
次第になまって、「スターボードサイド」となっていったそう。
一方、左舷については、
舵が右舷側にあるから、右舷での接岸はムリ!
ってことで、港への接岸は左舷側となる。
こういったことから「港(port)側」だから「ポートサイド」となったそう。
デッキ
「デッキ(deck)」はもとは「甲板」の意味だけど、
クルーズ船では「階」の意味でもつかわれる。
古いオランダ語で屋根を意味する「dec」からきていると言われている言葉。
デッキは海水や雨風から守る構造物であり、船上での仕事や生活の場となるもの。
ブリッジ
「ブリッジ(bridge)」は「操舵室」のこと。
船内放送で、「ブリッジよりお知らせいたします~」と言ったら、
「あ、船長から何かお知らせがあるんだな」と思って聞こう。
昔は船尾側にあった操舵室。
外輪船(水車状の装置がついた船)が登場すると、船の構造上、船尾からの操舵が難しくなり、
外輪のカバーの上に、橋(ブリッジ)をかけて、ここが操舵室になった。
これが「ブリッジ」のはじまり。
現在は、橋の形はしていないけれど、呼び方だけは残っているんだそう。
ギャングウェイ
「乗降口」のことを船では「ギャングウェイ(gangway)」と呼ぶ。
なんか、ぶっそうな…というイメージだけど、実は違う。
「ギャング」というのは「船内作業員の一団」とか「港湾労働者の一団」という意味。
作業員たちが乗り降りしている通路が「ギャングウェイ」。
転じて、乗客が乗り降りするタラップも同じく「ギャングウェイ」と呼ばれるようになったらしい。
エンバケーション
「エンバケーション(embarkation)」とは、
そのまま英語で「乗船」の意味。
乗船手続きの際の、チェックインのコーナーに
「 embarkation!」などと書かれたボードが置かれることも。
反対に、「下船」のことは「ディセンバケーション(disembarkation)」というんだそう。こっちはあまり馴染みがないような…。
ショアエクスカーション
「ショアエクスカーション(shore excursion)」は「寄港地観光」のこと。
寄港地観光は、日本発着クルーズの場合、事前に旅行会社で申し込む場合が多いけれど、
船会社が行うショアエクスカーションは船内での申し込みも可能。
ツアーデスクに行くとパンフレットがあるから、気になるツアーをチェック!
船で使われる用語を使いこなして、ツウになろう!