「大型クルーズ船は揺れ防止装置がついているのでほとんど揺れませんよ~」
と、旅行会社から説明されたことがある人は多いと思う。
でもさ、心配性の人ならきっと、こう思うね。
「大型船って、どれくらいの船のこと?」
「揺れ防止装置ってどんなもの?」
そこで、
「船の揺れの種類」と「船の大きさと揺れの関係」について
ちょっと書いてみようと思う。
揺れには種類がある
航海中に感じる揺れは「船体の重心を中心とした回転運動」で、
クルーズ中に心配なのは、主に以下の2つとなる。
・ローリング(左右方向の揺れ)
・ピッチング(上下方向の揺れ)
揺れ防止装置
揺れ防止装置は、「フィン・スタビライザー」という、
海面下にある翼のような装置のことだ。
現在運行されているクルーズ船、フェリーには、ほぼ100%装備されている。
↓飛鳥Ⅱのプロムナードデッキから撮影したフィン・スタビライザー
このフィン・スタビライザーは、ローリング(左右方向)に対しての対策となっている。
海が荒れている日に酔っちゃうのは、フィン・スタビライザーで防ぎきれないローリングのせいなんだね~
でも、フィン・スタビライザーが無ければ、きっともっと大きく揺れるはずだよ
上下方向の揺れには?
ピッチング(上下方向の揺れ)に対しては、
残念ながらフィンスタビライザーは効き目がない。
「え、じゃあ・・・やっぱり揺れるの??」
ピッチングについては、船体の長さと関係してるんだよ
へーえ・・・
波の波長よりも船体の長さが長ければ、理論上はピッチングは起きないよ
その長さ、150~200メートル。
つ、ま、り、
船体の長さが150メートル以上の大型船はピッチングは起きないんだっ!
船体の長さを比較してみる
<日本船>
飛鳥Ⅱ
総トン数:約50000トン
全長:241メートル
にっぽん丸
総トン数:約21000トン
全長:約167メール
ぱしふぃっくびいなす
総トン数:約26500トン
全長:183メートル
<外国船>
ダイヤモンド・プリンセス
総トン数:約116000トン
全長:290メートル
ノルウェージャン・ジュエル
総トン数:約93500トン
全長:294メートル
クイーン・エリザベス
総トン数:90900トン
全長:294メートル
こうやって見ると、ピッチングについては、ほとんど心配しなくて良さそうだね。
日本船の2つがちょっとだけ心配…